友の湯(東小岩)友の湯(東小岩)

小岩駅南口より昭和通り商店街という個人商店ばかりが軒をつらねる庶民的な通りを真っすぐ、柴又街道と斜めに交わる角に友の湯はある。そんじょそこらの銭湯と思うなかれ、鉄道マニアの間では有名な銭湯なのである。それは外観で一目瞭然。「8つのお風呂と軟水で温泉気分」とは銭湯らしくもっともな感じがするが、その下には「鉄道パノラマホール」という宣伝文句。小さな電飾看板にも「HOゲージ」の文字がスクロールする。店舗正面にはGゲージ(?)のレールが敷かれ、ときおり列車が往復する。店先からして遊び心のある銭湯である。

玄関をくぐった瞬間に目に飛び込んでくるのは、畳9帖分だという鉄道模型の大レイアウト。ロビーの大部分を占めている。気になってしょうがないのだが、まずはお風呂へ。

フロントから先は鉄道色のかけらもない普通の銭湯だった。地元のお年寄りを中心に多くの客が訪れていたが、皆さんは鉄道模型に興味がないのか、それとも見慣れてしまったのか、興奮した様子は見受けられない。ゆったりとした広さの脱衣所では、常連さんたちがおしゃべりに興じていた。

浴室もまたゆったりとしており、カランの数も多い。奥には横一列になって湯舟が並んでいる。そしてその上の背景画は、森の中に遊ぶ子供たち。西洋調のメルヘンチックな画風である。鉄道模型ばかりが話題になる銭湯だが、全自動軟水装置による軟水化処理も特筆すべき点である。全国の公衆浴場に先駆け昭和59年に導入したといい、湯船のほかカランにも使用されている。普通の水(硬水)との違いはすぐに実感できる。なにしろ石鹸を洗い流したというのに、なおもすべすべした肌ざわりが続くのだ。湯船のお湯はぬるめなので、やわらかい肌ざわりをさらに実感できる。ちなみに湯船はジャグジー、電気風呂、ミクロバイブラ(ボタンを押すと大噴流ジャグジー)、大量のお湯が流れ落ちる滝の湯、打たせ湯、水風呂。スチームサウナもあるが、こちらは別料金。

友の湯(東小岩)風呂から上がって鉄道模型を眺めてみることにした。1/80のHOゲージ。駅と車両基地がレイアウトの大半を占め、背後には山や農村風景が広がっている。何編成何両がレイアウトの上に留置されているのかわからないが、見たところJRの新旧車両ばかりで、なぜか脱線したままの車両が多い。鉄道好きだと思われたのか、フロントにいたご主人が列車を走らせてくれた。背面と天井面には鏡が、そしてレイアウト上にはカメラが設けられている。テレビではカメラ前を通過する車両が映し出され、まさにあらゆる角度からの走行シーンを眺めることができる。レイアウトの前にはソファがあり、そこが喫煙所を兼ねている。一服していたらもう運転終了。なかなか面白い銭湯だった。

今年2/23放送の「出没!アド街ック天国」小岩特集では28位にランクイン。
放送日から10日くらい経つし、しかも平日だからか放送の余波はまったくない様子。

友の湯(東京都浴場組合)

友の湯
住所/東京都江戸川区東小岩5-1-3 [地図
電話/03-3659-8160
交通/JR総武線小岩駅より徒歩9分
料金/大人450円、中人180円、小人80円 ※サウナは別途200円
時間/14:30〜25:00、火曜日定休