やまとの湯(相模原市)商業施設や分譲マンションなどを手掛ける大和システムが出資し、展開する日帰り温泉施設。同社の店舗は現在全国に19あり、相模原店は神奈川県唯一の店舗。2004年12月にオープンした。国道16号線と東側で併走する旧道に面しているが、幹線道路ではないため場所がわかりにくい。しかし、訪れたのは平日の昼間だというのに敷地内の駐車場はほぼ満車。複数回入浴できる1日券を利用する客も多いようだ。

1階にはフロント、食事処、マッサージ、ヘアカットのほか、1日券利用者のための休憩室がある。浴室は階段を上がって2階。脱衣所は下足箱の鍵と引き換えに渡される番号指定制のロッカーを使う。

内湯には各種ジャグジーが整然と並び、そして源泉を利用した「じんだら湯」という大きな湯船がある。当地に残る“富士山を背負ったという巨人「でいらぼっち」の足跡がじんだら沼になった”という伝説から、室内最大の湯船をこう名づけたという。相模原市内の菖蒲沼、鹿沼、大沼などの窪地はでいらぼっちが地団太を踏んだ足跡であるというが、でいらぼっちの伝説は相模原市に限らず、全国各地に同じような伝説があるようだ。源泉は地下1,400mから湧出。透明度がほとんどない黒褐色のお湯で、約40℃の温めに設定されている。わずかにぬめり気があり、すべすべ肌を実感できる。

露天風呂の壷湯と岩風呂も源泉を利用している。こちらは42℃ほどでちょっと熱め。岩風呂は高い塀と屋根で囲まれた感じもするが、湯船自体はが広々としている。そのわきには4人分のごろ寝スペースがあり、湯冷ましにはちょうどいい。室内にはテレビつきの高温サウナ、露天風呂の出入口付近には中温のスチームサウナがある。スチームサウナはものすごい湯気により視界ゼロ。どこに座るべきかわからず、みんなしばらく立ちつくしていたが、こんな光景はほかの施設で見たことがない。

地域的に競合する温泉施設が多いのだが、設備の充実度や金額設定を考えると平日昼間にもかかわらず客で賑わうのも納得できる。非日常的な温泉気分というよりも、近所の風呂屋といった気軽さが魅力なのかもしれない。

相模原やまとの湯
源泉/相模原やまと温泉(ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉)
住所/相模原市南区鵜野森1-24-9 [地図
電話/042-701-4126
交通/JR横浜線古淵駅より徒歩16分
     小田急線相模大野駅北口バス6分「南警察署」停徒歩4分
     JR横浜線相模原駅南口バス16分「南警察署」停徒歩4分
     JR横浜線・小田急町田駅(町田BC)バス8分「鵜野森1丁目」停徒歩5分
     国道16号「鵜野森」交差点より東へ、「鵜野森旧道」交差点を北へ500m
料金/(平日)大人700円、小学生以下350円
     (休日)大人800円、小学生以下400円
     ※2歳以下は無料
     ※複数回入浴可能の「温泉三昧券」(館内着つき)もあり
     平日:大人980円、小学生500円
時間/9:00〜24:00、年中無休

(追記-2014/4/14)
やまとの湯を運営していた大和システムは、2010年(平成22年)に倒産。
その後、湯快生活が運営を引き継いでいたが、相模原店は2014年4月29日をもって閉店予定。

(追記-2014/5/10)
予定通り4月29日をもって閉店したが、同日をもって狭山店(埼玉県)、学園前店(奈良市)、安芸府中店(広島県)、わらび店(埼玉県)も閉店。また、翌4月30日には大正店(大阪市)、尼崎店(兵庫県)も閉店。
現在営業しているのは大津店(滋賀県)、河内店(大阪府)、平野店(大阪市)、平尾店(福岡市)の4店舗となった。湯快生活の企業情報は、いまだ「拠点数 全国直営18店舗」のままだが…。