太陽ヘルスセンター太陽ヘルスセンターは鹿児島中央駅の裏手の雑居ビルや住宅の多いエリアに位置する。1階は24時間営業のスーパー「まるいストア」と不動産屋。その間の通路を通り、階段を昇るとヘルスセンターの入口がある。階段の踊り場までびっしりと賃貸物件の募集図面が貼っており、あとで調べたらやっぱりここは不動産屋の関連会社が運営する施設だった。

ヘルスセンターという名前から、いわゆるサウナや健康ランド的な施設をイメージしてしまうが、ここはいちおう銭湯なのである。入浴するだけならば鹿児島県の銭湯組合が定めた料金でOK。そのほかに昼間と夜間の休憩料金の設定がある。

2時間休憩+入浴料=860円
1日休憩(入浴料含む)=700円
明らかに1日休憩のほうが得だったりと、不可解な点もある。
館内のポスターには「街中の湯治場」というキャッチコピーとともに、以下のような文章が添えられている。鹿児島弁は難解すぎてさっぱり意味がわからない。

ダレかぶっおらせんなあ!ダレおっときゃ風呂が、いっばんを!
そいから横いなっせえ、ダレをといかぎいとっせえ、又きばいやんせ!


さて、ホームページや店頭では「営業時間4:00〜翌2:00」とのことだが、実はこれ、入浴できない時間が2:00〜4:00までなのであって、実際は24時間営業だともいえる。受付のおばちゃんに確認すると、男女相部屋となるが寝泊りはもちろん可能だという。というわけで今回は夜間の仮眠休憩で利用した。

太陽ヘルスセンター靴はコインロッカーに入れるご時世だが、ここは下駄箱があるだけ。券売機でチケットを買うと、さっそく休憩室に案内してくれた。フロントのわきにある和室の休憩室は17帖分の広さ。夜間休憩の始まる19時よりちょっと前に入館したため何もない状態だったが、隣の物置と思しき部屋から敷布団と枕、毛布をおばちゃんが準備してくれた。敷布団は普通よりもだいぶ幅が狭いサイズ。部屋中に布団を敷きつめ、何組か分の布団の間には衝立とテーブルで仕切ってくれた。テレビが2つ、部屋の両サイドにあり、見たい人は勝手にチャンネルを合わせる。浴衣などの準備はないので、自分で持って来なければならない。

食事や買い物での入退館は自由。とくにチェックがあるわけではない。ちなみにタバコを吸うのも外の通路。館内のホールには長いすと自販機、ゲーム機があるだけ。ヘルスセンターというわりには休憩スペースが狭いが、銭湯と考えればこんなものか。

男湯は入ると右手にカランが一列に並んでいるが、シャンプーやボディソープの備え付けがない点ではやっぱり銭湯なのだが、とにかく湯船の数が豊富で、スーパー銭湯の雰囲気。ジャグジー、バイブラ湯、電気風呂、打たせ湯、蓬莱薬湯、そして高温浴の湯船。飲泉所もある。無色透明のお湯で、飲んでみてもとくに不味いという感じはしない。結局どの湯船が温泉だったのかよくわからなかったが、これだけの湯船があると源泉でもそうでなくてもどちらでもいいかな、という感想。ちょっと驚いたのはミニプール。ほとんど水というくらい冷たいのだが、かなり広め。だれも泳いでいる人はいなかったが。

浴室の真ん中には階段があってメゾネットのような構造になっており、上階には中央に水風呂、右手に湿式サウナ、左手に乾式サウナがある。上階があるぶん浴室は全体的に天井が高くなっており、開放感があるわけだが、それにしてもこの立体感はすごい。

夜中になっても多くの客が訪れていた。休憩室のほうは全部で4組9人の客が宿泊していたようだが、気付いたらテレビも電気も消えていたようだ。翌朝も銭湯には多くの客。格安で入浴そして宿泊までさせてもらい、おまけに宿泊客はコインパーキングの料金が無料。ありがたい施設である。

太陽ヘルスセンター
源泉/鹿児島温泉(ナトリウム−塩化物泉)
住所/鹿児島市武3-6-5 [地図
電話/099-255-1126
交通/鹿児島市電「中洲通り」電停より徒歩7分
     JR鹿児島中央駅西口より徒歩15分
料金/大人360円、子供140円、幼児80円
     2時間休憩500円(入浴料別)
     一日休憩700円(入浴料含む、9:00〜17:00)
     仮眠休憩2,000円(入浴料含む、19:00〜翌8:00)
時間/4:00〜翌2:00
     毎月第2水曜日定休。その翌日は12:00より営業

かごしま温泉郷(鹿児島県公衆浴場業生活衛生同業組合)

(追記-2012/8/17)
現時点で変更になっている箇所等あります。
太陽ヘルスセンターさんがコメント欄で寄せてくださっていますので、ぜひご覧ください。