八幡温泉「八幡温泉」は平塚駅より北に2キロ弱、周囲には大手企業の工場をひかえた住宅街の中にある。すぐそばを国道129号線が通り、3台分の駐車場(3ナンバーだと道路にはみ出すが)があるので、車で訪れるなら便利な銭湯だ。

暖簾をくぐると男湯と女湯で入口が分かれており、まずは下駄箱。引き戸を開けると番台がある。脱衣所はゆったりとしており、浴室側はガラス張りになっているので、全体が見渡せる。明るいなぁというのが第一印象。

カランの数は22あり、うち2つがホースつきのシャワー。「八幡温泉」という名前だが温泉が湧いているわけではなく、2つある浴槽にはいずれも黄緑色の入浴剤(この日はハーブ)が入っていた。4帖ほどの浴槽はバイブラ湯、2帖ほどの浴槽は深さが1mくらいあってジャグジー。ゆったりしているし、お湯は熱すぎずといった感じで気持ちがいい。

女湯との仕切壁と浴槽側の壁(下のほう)は細かいタイルでヨーロッパの湖畔っぽい風景が描かれている。これは平塚の銭湯の定番か?施工業者が同じなのか? 浴槽側には女湯と一体になった大きなペンキ絵もある。男湯は富士山と松の木が茂った小島が浮かぶ海岸、女湯は雪を頂いたアルプスの山並みと海岸といったモチーフ。葬儀屋などと並んで、鎌倉の「新世美術」という業者の広告もあったので、この会社が描いたようである。

「今井さん、寄り道しないでまっすぐ帰りなよ」なんて番台のおばちゃんが声をかけたりするのを見ていると、地元客に愛されているんだなぁと思う。


八幡温泉(平塚市東八幡)(追記09/12/12)-----
ひさしぶりに訪れたら湯船には熱湯が並々と湛えられていた。深湯のほうは温度計が46℃を指しており、さすがに無理。「最近のスーパー銭湯は燃料費をケチってるから、ぬるくてしょうがない。あんなの入った気がしないよ」とは、番台のおばちゃん談。キップのいいお方だ。ペンキ絵も描き替えられていた。女湯とにまたがって大きな富士山が描かれ、海上には松の小島が浮かんでいる。丸山清人師の作品で、西伊豆の風景だ。営業時間は30分短縮され、22:30までとなったので訪れる方はご注意を。

八幡温泉(神奈川県浴場組合)
湘南平塚銭湯マップ(ショップインフォメーション)

八幡温泉
住所/平塚市東八幡1-18-14 [地図
電話/0463-22-7231
交通/JR東海道線平塚駅よりバス4分「八幡」停徒歩4分
     国道129号線「堤町北」交差点の次の信号(海鮮三崎港)を左折してすぐ。
     ※駐車場3台分あり
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/15:30〜22:30、第2・4水曜日定休