弘法の里湯(秦野市鶴巻北)鶴巻温泉は小田急線の開通とともに開発され、平成の初めには10数軒の旅館やホテルが存在した。その頃は駅前に浴衣姿の宿泊客やコンパニオンをよく目にしたものだが、近年になって旅館も激減。平成20年現在、旅館は陣屋、大和旅館、梵天荘の3軒のみ。跡地の多くは分譲マンションへと姿を変えた。都内や横浜への通勤圏であるため、駅前にはマンションが林立し、温泉街の風情はまったくない。しかし週末ともなると、近所にある弘法山へのハイキング客で賑わう街でもある。

弘法の里湯(秦野市鶴巻北)弘法の里湯は平成13年にオープンした日帰り温泉施設。かつての光鶴園ホテル・鶴巻温泉会館の跡地の一部。地下50mから湧出する秦野市1号泉を使用している。秦野市営であるため市内の在住・在勤者は入浴料200円引き。そのぶん税金を払っているので、もっと還元してくれても良いのだが。弘法の里湯という名称は市民からの公募によって命名された。券売機には市民と一般の2つのボタンがあるが、フロントで市民であることを証明する必要はない。たまに抜き打ちで「どちらから来たんですか?」などと聞くことがあるようだが、「市民じゃない人は雰囲気でわかりますよ」とのこと。

弘法の里湯(秦野市鶴巻北)「里湯」と「山湯」の2つの浴室があり、男女日替わりとなる。どちらも内湯、露天風呂、サウナが1つずつ。里湯は秦野の里山をイメージしたヒノキ造りで、山湯は丹沢の山小屋をイメージした御影石造り。どちらも内湯は湯船が大きく、また天井が高いのでゆったりとした気分で入浴できる。露天風呂は8帖ほどの大きさの湯船、そしてその半分ほどの大きさで浅めの湯船がつながっている。あずまや風の屋根がかかり、雨の日でも安心。マンションと老人介護施設に隣接しているため高い塀で囲まれ、周りの景色を眺めることはできないが、庭園風に整備されたゆとりのある配置となっている。内湯、露天風呂ともに多少塩素臭がするのが残念。源泉はカルシウム含有量が高く牛乳並みだというが、だから何だ?という疑問もある。かつてはカルシウム世界一と言われていたが現在はどうなのか。ぬるめに設定されているが、よく温まるお湯である。里湯、山湯の大浴場のほか、貸切風呂「鶴の湯」(1時間1,000円)もある。

弘法の里湯パンフレット
(弘法の里湯パンフレット-2011/12/30追加)

秦野はあまり知られていないが県内一のそば産地であり、館内には「鶴寿庵」というそば屋が入っている。また「やまなみ」では秦野の土産物や地場で採れた野菜などが並ぶ。最近では弘法の里湯オリジナルの手拭いなども販売中。2階には120帖敷き大広間の無料休憩室もある。弘法の里湯に隣接する「宮永岳彦記念美術館」は秦野市にゆかりのある画家・宮永岳彦の作品展示と市民ギャラリーからなる市立美術館。

実は自宅から歩いて2分ほどのところにあるのでよく前を通るし、利用もするのだが、休日は午前中から敷地内駐車場が満車となるほど賑わっている。ナンバープレートから判断すると観光客が多い様子。ハイキング客で賑わうのは午後になってから。いずれにせよ日が暮れる頃までは多くの客が訪れる。平日は地元客の割合が高いが、休日のように混みあう感じはないので、ゆったりと湯につかるならば平日がおすすめ。

弘法の里湯
源泉/鶴巻温泉(ナトリウム・カルシウム−塩化物泉)
住所/秦野市鶴巻北3-1-2 [地図]
電話/0463-69-2641
交通/小田急線鶴巻温泉駅より徒歩2分
     ※敷地内に有料駐車場20台分あり(1時間150円、以後30分毎100円)
     ※近隣には駐車場多数あり
料金/(平日)1 日:大人1000円、子供500円
             ※市内在住・在勤:大人800円、子供400円
         2時間:大人800円、子供400円
             ※市内在住・在勤:大人600円、子供300円
     (休日)2時間:大人1000円、子供500円
             ※市内外共通
     ※未就学児は無料
時間/10:00〜21:00、毎週月曜日定休(祝日の場合は翌日)


市立宮永岳彦記念美術館
料金/大人300円(弘法の里湯利用の場合は200円)、高校生以下無料
時間/10:00〜19:00、毎週月曜日休館


⇒鶴巻温泉新源泉(つるまき千の湯)に関する話題はこちらのページにまとめました



2011/11/1リニューアルオープン
※内湯と貸切風呂には新源泉(つるまき千の湯)を使用。泉温38.8℃、湯量350リットル/毎分、掘削深度1,010m。露天風呂は従来の源泉(秦野市1号)を使用。