さいたま清河寺温泉(さいたま市西区清河寺)新宿駅ですら16番ホームしかないというのに、大宮駅は22番ホームもある巨大ターミナル。その一番外れ、地下ホームから出発する川越線の下り線は、日中20分おきの運転。なんとものどかだ。

大宮から2つ目の西大宮駅北口は区画整理の真っ只中で、西区役所と埼玉栄高校、そして新築間もない家が建ち並び、空き地もまだ残っている。さいたま清河寺温泉まで徒歩18分。ホームページの記載よりも遠く感じたのは、初めて訪ねる土地だからか。

さいたま清河寺温泉(さいたま市西区清河寺)郊外店らしく平屋のゆったりとした建物で、やたらと長い廊下の先に浴室がある。杉戸町の雅楽の湯の姉妹店とあって、どことなく雰囲気が似ている。

脱衣所から内風呂、露天風呂の双方に出られるようになっている。まずは内風呂から。数種類のジャグジー、入浴剤で各地の温泉を再現したイベント湯(和歌山県の龍神の湯だった)もあるが、人気はやはり炭酸泉。温泉を使用している。三菱レイヨン・クリンスイと謳うことを同社が推奨しているのか知らんが、同社設備の施設では決まってどこかに社名が記されている。

サウナは横長の3段式。窓を設け、昼間は日差しが差し込むのがいい。水風呂は壁に備長炭をあしらっている。

さいたま清河寺温泉(さいたま市西区清河寺)

わざわざ遠征してまでも堪能する価値があるのは露天風呂だ。この温泉は地下1500mから湧出し、泉温38.3℃とぬるめだが、それを加温せずにかけ流しする「生源泉風呂」がある。冬は人肌より冷たく感じるが、あつ湯との交互浴ならより温まる。半径2mほどの円形だから、足を伸ばしても他人に気を遣わなくてよい。

あつ湯も源泉かけ流し。ゴボゴボと音を立てて温泉が出てくる。この温泉が下段の岩風呂に流れ、さらに寝湯へと温度を冷ましながら流れていく。寝湯からは真正面に竹林を眺める。夕日に照らされ黄金色にも見える。

ほかには壺湯が2つ。目隠しを兼ねて植栽を配置する施設が多いなか、ここはなだらかな土地にあり、かつ壺湯側は周囲に建物がないため視界が開けている。

さいたま清河寺温泉(さいたま市西区清河寺)脱衣所から廊下に出て、すぐ隣にはうたたね処がある。マットが敷かれ、一部は女性専用。館内のいちばん奥にあるため、静かでよい。うたたねのつもりが、気づいたら日が暮れていた。

食事処は券売機のセルフサービス式と、ここだけはよくあるスーパー銭湯の雰囲気。入館料も然りだが、食事代もリーズナブルな料金設定。大宮市街地から遠からず近からずの距離感にして、非日常感や旅行気分が満喫でき、それでいて安価に過ごせる。某温泉サイトでの評価が高いのも頷ける。

さいたま清河寺温泉
源泉/清河寺温泉(ナトリウム−塩化物泉)
住所/埼玉県さいたま市西区大字清河寺683-4 [地図]
電話/048-625-7373
交通/JR川越線西大宮駅より徒歩18分
     JR大宮駅西口よりバス「清河寺」停徒歩1分
     国道16号線(西大宮BP)宮前IC西交差点より約1.1km
     国道17号線(上尾道路)内野本郷交差点より約900m
     ※大型無料駐車場あり
料金/(平日)大人700円、小人350円
     (休日)大人800円、小人400円
     ※小人は3歳以上12歳未満
     ※3歳未満は無料
時間/(平日)10:00〜25:00
     (休日)9:00〜25:00