七沢荘七沢荘は七沢温泉の中でもわりと名の知れた旅館。玄関先には源泉がタダで持ち帰れるようになっているが、さりげなくて知る人ぞ知るといった感じ。ちなみに20リットルまで。それより気になるのは、「なんだこの石氣源石(重男)」「なんだこの水波動水(典子)」というプレートのついた石。土台の上に鎮座している。なんだ?と聞きたくなるのはこっちのほうで、重男・典子っていったい誰なんだろうか?

七沢荘の宇宙エネルギー・パワーボックス玄関を入ると番頭さんが出迎えてくれる。日帰り入浴で利用できるのは露天風呂と隣接する内風呂。館内のいちばん奥にあり、その途中には「宇宙エネルギー・パワーボックス」なる不思議なボックスがある。利用料は30分2,000円とのことで、とても謎めいている。館内からいったん外に出ると足湯があって、テーブルと自販機が並んでいる。そこが休憩所。そして向かいに露天風呂の入口がある。

脱衣所の入口を開けるとすぐ目の前には露天風呂。脱衣所といっても棚が並んでいて屋根が付いているだけの簡単なつくり。ちなみに脱衣所は2ヶ所に分かれていて、どちらも同じつくりなのだが、その先にほかの風呂があると勘違いして裸のまま出て行く客もいた。普通は勘違いしないし、せめて服を着ていくけど。そんな人が何人もいるということが不思議だ。

七沢荘の露天風呂湯船は岩風呂が3つとゆるい勾配の寝湯があり、ぬるいお湯から熱いお湯まで段階的になっている。大小の岩を適当に並べたようなつくりで、石灯籠があったりして和風庭園のような感じ。緑がたくさんあるのもいいが、景色は竹垣で遮られていて、立ち上がっても山の稜線しか見えないのがちょっと残念。源泉はpH9.54を誇る高アルカリ泉なので、肌が膜が張ったようなすべすべ感とヌルヌル感がある。とくにぬるいお湯につかるとそれを実感できる。ローションのような化粧水のような感じ。カランは数ヶ所に分かれて設置してあり、源泉を使用している。

七沢荘の露天風呂2さて、ここの源泉は平成元年より3年の歳月をかけて地下300mより掘削したとのことで、「全国名湯100選・美肌の湯ベスト9」に選ばれたとのこと。露天風呂は循環式だが、貸切風呂(1人1,500円)は源泉かけ流し。

さて、謎の氣源石であるが、“21世紀のビックリ現象”とのことで、「源泉から出る癒しの波動(響き)を小石に転写することに成功!!」(パンフレットより)とある。「四万十川の小石に源泉のお湯、丹沢の山々で取れた薬草、土、そして多くの人が病から少しでも開放されて欲しいという願いを転写して、大きな鍋に入れ、ゼロ磁場で、炭火の優しい炎で何昼夜も煮、炊き上げることに成功しました」(ホームページより)。というわけで、かの「重男」というのは七沢荘の社長であり、縄文気功の実践者なのである。そして「典子」というのは女将であるようだ。氣源石や縄文気功など詳しいことはホームページを見てほしいのだが、館内には七沢荘を訪れた人の感謝の手紙が数多く張り出されており、なんだか有名な宿であるらしい。純粋に温泉だけを目当てに訪れた人には、さっぱり意味がわからないのだが。非常に奥深いのだが、日帰り入浴も広く受け付けているので、一度訪れてみる価値はある。

七沢荘(厚木市七沢)七沢荘(厚木市七沢)七沢荘(厚木市七沢)
七沢荘(厚木市七沢)七沢荘(厚木市七沢)七沢荘(厚木市七沢)
七沢荘(厚木市七沢)

敷地内には元気の広場という広大な庭がある。以下はその説明文。
「この一帯は表丹沢から流れ出るおいしい水と波動の高い温泉が湧き出るところです。緑あふれる山々の「気」と円型におかれた巨石の「リングストーン」に注ぎ込まれる宇宙エネルギー。この場所を訪れる皆様の愛と優しい心によってゼロ磁場を形成しております。磁場気が高くマイナスイオンがとても多く気持ちの良い元気の出る広場です。どうぞ時間を忘れ何も考えずに気楽におくつろぎください。ありがとうございます」

七沢荘
源泉/七沢温泉(単純温泉)
住所/厚木市七沢1826 [地図]
電話/046-248-0236
交通/小田急線本厚木駅よりバス「七沢城跡」停徒歩3分
     伊勢原市街地より県道64号線(伊勢原津久井線)で七沢温泉方面
料金/大人1,000円、小学生700円、幼児500円
時間/8:00〜21:00

(2011/02/11追記)
昨年夏に館内を明るくきれいにリニューアルしています。
営業時間を修正しました。